敬称略、肩書きは掲載当時のものです。
令和5年5月発行:第127号
日常行としての梵字の普及を目指す
佐保田師著『ヨーガの宗教理念』に影響受け
河野亮仙(天台宗延命寺住職)
インド哲学を学んでいた大学生の頃に本で佐保田先生のことを知り、アポも取らずに会いに行ったのが先生との出会いです。先生の本の中で最も影響を受けたのが『ヨーガを宗教理念』です。半世紀近くも前に、すでにグヒヤサマージャとハタ・ヨーガの関係性に注目しているのは驚くべきことで、先生が当時いかに幅広く文献に当たっておられたのかがよく分かります。
長年、インド舞踊の舞踊家たちとの交流や、インド発祥のスポーツであるカバディの普及発展に取り組んできましたが、現在ライフワークとして最も力を入れているのが梵字悉曇(しったん)です。佐保田先生は、ヨーガは体操ではない、宗教的な行だとし、行あるいはプラクティスを完成に向かって続けていくことが大事だとおっしゃいました。私の場合は梵字の研鑽を続けていくことが、先生のおっしゃる日頃のヨーガに通じる道だと確信しています。
一面を飾った方々。
敬称略、肩書きは掲載当時のものです。
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