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たいまつ通信

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敬称略、肩書きは掲載当時のものです。

外川昌彦

令和5年7月発行:第128号

日印交流の種まいた岡倉天心からひも解く

ヴィヴェーカーナンダに学究の光

外川昌彦(東京外国語大学教授)

現地調査で滞在したシャンティニケトンでは、1920年の岡倉天心の訪問によって日本とインドの交流の種が蒔かれ、それが今もインド人たちの間で語り伝えられていることを知り、感銘を受けると共に、その後の日印関係を考える上でも重要な問題だと感じ、『岡倉天心とインド』を執筆しました。この本では、岡倉天心との交流を軸にしてヴィヴェーカーナンダのことを書きました。宗教改革運動の旗手として知られているヴィヴェーカーナンダですが、近代インドの社会改革運動に与えた影響も、これまで言われていた以上に大きなものがあると考えています。同書でまだ触れられていない、インドでの岡倉天心の、その後のブッタガヤでの仏跡復興に関わる運動や、タゴールとの交流を通したインドと日本との新たな関係については、今後の課題となっています。

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