シャヴァ・アーサナ
シャヴァ・アーサナについて
完全弛緩の体位
シャヴァ・アーサナは日本語で「屍の体位」と言われます。屍(しかばね)というのは、この場合、人が死んでから死後硬直が始まるまでの、完全に力の抜けた状態のことを指しています。すなわち、このアーサナは、心身ともに完全にリラックスさせることが目的なのです。
一つのアーサナをしている時には、緊張と弛緩を調和させるように心がけますが、いくつかのアーサナの後には、必ずシャヴァ・アーサナを入れるようにします。なぜなら、このアーサナで心身が完全にゆるむことによって、全身がくまなく活性化され、それが自分の健康感に直接つながっていくからです。
しかしながら、この体位法を本当に自分のものにすることは、きわめて難しいことでもあります。なぜなら「ゆるめる」ということが、とても難しいからです。
そのために、実際にやりやすい方法として、全身をいくつかの部分に分けてゆるめるようにしていきます。
簡単な練習方法
①床の上に手足を伸ばして仰臥します(図1)
②背中が床から浮いている部分があったとしても、背中全体がだんだん床に深く沈んでいくとイメージします。
③次に、両手両足とも、力を抜いて重く感じるようにします。頭もずっと重くしていきます。
④奥歯を噛み締めないで、口が開いてもいいので、顔の力も全部抜くようにします。
⑤軽く目を閉じて、そのまま静かに休みます。