簡易体操と基本体操
以下の説明はあくまでも参考までにご覧ください。
ヨーガというものは「形」を追うものではなく、この通りにやらなければならないということはありません。佐保田先生も「十人いれば十通りのヨーガがあっていい」と仰っています。また、ヨーガは創意工夫が許されるもので、自らが体と対話をしながら深めていくべきものだとも付しておられます。皆さんも自分自身のヨーガを探究していってください。
【注意点】
・手とは手首から先の部分、足とは足首から先の部分を指します。
手足の基本体操を行う時は、それらの部分の力が抜けてふにゃふにゃにならないように、常に力や気を込めて行うようにします。
・手の体操は複雑ですから、呼吸はゆっくりと行い、一つの動作中に、何度も息を出したり入れたりしないように注意して行います。
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01
手の体操Ⅰ
①直立の体位から、つま先を60度に開いて立ちます(図1)。手は指の間を十分に開き、手のひらを胸に持ってきます(図2)。
②手のひらを上に向け、指を揃えて、両手を肩の高さでまっすぐ前に伸ばします。両肘を左右から寄せて、腕の内側をつけるようにします(図3)。
③肘を折って手を鼻先に引き寄せ(図4)、顔の前で合掌します(図5)。
④肘を左右に開いていき、腕を水平にして中指をつき合わせます(図6)。
⑤指をつき合わせたまま下向きに折っていき、手の甲を合わせます(図7)。
⑥手の甲を背中合わせにしたまま、指先を胸側から上方に回転させ、両肘をつけて腕をできるだけ高く上げ、手のひらが外側を向いた合掌を作ります(図8)。
⑦上げた合掌を胸の前まで下ろし、手のひらを返して通常の合掌に戻します。両手をまっすぐ前に伸ばし、手首を立てて、手のひらを前向きに開き、指の間を十分に開きます(図9)。
⑧両手を内向きにして、手のひらを胸に戻し、腕を下ろして体をゆるめます。
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02
手の体操Ⅱ
①直立の体位から、つま先を60度に開いて立ちます(図1)。手は指の間を十分に開き、手のひらを胸に持ってきます(図2)。
②手のひらを上に向け、指を揃えて、両手を肩の高さでまっすぐ左右に伸ばします(図3)。
③指先まで十分に伸びたら、手のひらが下になるように回転させます。手首の関節を直角になるように折り、親指は腰の方、4本の指は下側に向けます(図4)。
④手の形はそのままで、腕を肘関節で折り曲げて脇腹に引き寄せ(4本の指は外側を向きます)、手先を後ろに寄せるようにして、左右の肩甲骨を十分に引き寄せます(図5)。この時、肩を低く下ろすことが重要です。
⑤手を手前から回転させて、指先が肩に触れた後、手のひらが外側になるように腕を下ろします。
⑥最後にもう一度、指の間を大きく開いたあと(図6)、手のひらを内側に向けて戻し、体をゆるめます。
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03
手の体操Ⅲ
①直立の体位から、つま先を60度に開いて立ちます(図1)。手は指の間を十分に開き、手のひらを胸に持ってきます(図2)。
②手のひらを上に向け、指を揃えて、両手を肩の高さでまっすぐ左右に伸ばします。
③手のひらをすぼめて、上向きに開いた蓮華の花の形を作ります(図3)。指の形はそのままにして、肘を曲げて指先を肩の上に持ってきます(図4)。
④手を肩に当てたまま、両肘を前に寄せて胸の前で合わせます。
⑤両肘を前から上にあげ(図5)、上から後ろへ、後ろから前へ回して1回転させます。これをあと2回繰り返します。
⑥今度は両肘を下から後ろに回し、後ろから上へ、上から前へ回して1回転させます。これをあと2回繰り返した後、両腕を下ろして体をゆるめます。
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04
手の体操Ⅳ
①直立の体位から、つま先を60度に開いて立ちます(図1)。手は指の間を十分に開き、手のひらを胸に持ってきます(図2)。
②手のひらを上に向け、指を揃えて、両手を肩の高さでまっすぐ前に伸ばし、そこで合掌します。腕を伸ばしたまま、合掌の手の先を少し上に向けます(図3)。
③両手を胸に引き寄せ、合掌したままで指の間を十分に開きます(図4)。
④指を揃えて、合掌の手を頭上に高く伸ばします(図5)。そのままの姿勢で、手のひらの下の方を開いて、指先を付き合わせます。
⑤指先を付き合わせたまま、右へ、左へと1回ずつ両腕をしっかり押し傾けます。この時、付き合わせている左右の指先もしっかり押し合います(図6)。
⑥そのまま頭上で、両手の指を組みます(図7)。顔を上に向けて、組み合わせた手をしっかり見ながら、手のひらを上向きに返し、腕を十分上に伸ばします。
⑦顔を戻し、組んだ両手をうなじにあてます。この時、指は曲がらないように、組んだままでまっすぐ伸ばしておきます。息を出しながら、両肘を前に寄せて顎の下で付き合わせます(図8)。息を入れながら、両肘と胸を十分に開きます(図9)。この開閉動作を3回行います。
⑧組んだ指をほどいて、両腕を下ろして体をゆるめます。