
島薗進(東京大学教授)
宗教の現実と、本来あるべき宗教との距離は、本当は近いところにあるにもかかわらず、我々は「あってほしいもの」と「あってほしくないもの」とを、離して考える、あるいは距離をとって考えてしまいます。ですから宗教というとどうしても立派なところで見ることになります。しかし宗教の立派な面を支えているのはありのままの人間で、その人間は、弱さを含んだ矛盾だらけのものですね。こういうことは宗教を理解するときに非常に難しいと思いますが、しかし宗教教育はそのあたりのことを考えさせる教育にしなければいけないと思いますね。