北本福美(音楽療法士)
人の「生きざま」、これは「逝きざま」と言っても同じだと思いますが、それに添っていくとき、音楽という素材は、不思議な交流の媒介として生きてきます。たった一曲が、言葉にするには辛すぎることを思い返させることもしますが、カウンセリングのように明確な意識化をさせずに、歌っている間は時間が再現されているけれども、そのまま思い出として心の中に戻すことができると考えているんです。柔らかな回想です。