
大貫稔(浦和短期大学学長)
我々は一人ひとり違うんですから、問題もいろいろあるわけです。ですから、運動の量も時間帯も強さも一人ひとり変えなきゃいけません。とは言っても、西洋医学から言いますと、運動はある程度強くやらないと体に対する効果があげられない、メリットは出てこないこということになっています。ところが研究の結果、ヨーガは強度が弱くても、効き目だけはかなり強い運動をやったのに匹敵するということが分かりました。五十歳代の男女を中心としたあるヨーガ・グループの訓練を何度も観察して、五千年の伝統をもつヨーガの修練の中には、現代西洋医学の目で見ても「なるほど理に叶っている」と思える部分が少なからずあることを発見したわけです。