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※敬称略、肩書きは掲載当時のものです。
一面 令和4年1月発行:第119号

中世南インドの料理書『料理の鏡』『心の喜び』を研究

食文化の連続と変容を知る手がかりに

加納和雄(駒澤大学准教授)

サンスクリットの料理に関する文献『料理の鏡』は中世インドの食文化を知る手がかりになりそうな王宮の日常の料理を扱ったレシピ集で、単に薬膳だけではなく美食の側面も色濃く出ている珍しいものです。『心の喜び』は1129年に完成したことが分かっているサンスクリットで書かれた宮廷文化の百科全書で、現代でも馴染みある南インド料理のレシピがいくつか記載されています。この2冊の中世料理本からは食に対する哲学として、①アーユルヴェーダと融合してきたように健康維持の手段であること、②賓客をもてなす手段であること、③ヒンドゥー儀礼と食事作法を融合させた招福の手段であること、の3点が言えます。

一面を飾った方々。※敬称略、肩書きは掲載当時のものです。

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