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※敬称略、肩書きは掲載当時のものです。
一面 令和2年5月発行:第109号

科学の面からインド文化を広く捉え直す

ユーラシア大陸を舞台にした占星術の文化交流を明らかに

矢野道雄(京都産業大学名誉教授)

かつて西アジアに広がっていたサーサーン朝ペルシアとその後の初期イスラーム世界は、ヘレニズム文化とインド文化が出合う貴重な場でした。アラビア数字が実際はインドからイスラーム世界に伝えられたものであったり、「アルゴリズム」という用語にしてもイスラームの天文学者の名前に由来していたりと、その影響は色々な面で現代にまで及ぼしています。現代では疑似科学と呼ばれ、古代においては天文学と表裏一体の学問分野だった占星術も例外ではなく、ヘレニズムの影響を受けたインド占星術を宿曜経という密教経典の形で中国にもたらしたのがインド人の不空です。不空の弟子が恵果で、恵果の弟子が空海です。

一面を飾った方々。※敬称略、肩書きは掲載当時のものです。

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